総本山参拝のはなし

以前にも書いたネタなので、めんどくさければ読み飛ばしを。

 

日本仏教の代表的な宗派は13宗あるんだそうだ。

真言宗(空海 東寺・高野山金剛峰寺・智積院・長谷寺・根来寺など)

天台宗(最澄 比叡山延暦寺) 日蓮宗(日蓮 身延山久遠寺)

浄土宗(法然 華頂山知恩院など) 浄土真宗(親鸞 西本願寺 東本願寺)

融通念仏宗(良忍 大念仏寺) 時宗(一遍 清浄光寺)

曹洞宗(道元 永平寺・総持寺) 黄檗宗(隠元 萬福寺)

臨済宗(栄西 建仁寺・東福寺・瑞鹿山・円覚寺など)などなど…(ふーっ)

 

仏教はそもそもは釈迦が説いた教えで、6世紀に日本に伝来した。

それから1500年の間に道師の解釈や思想の違い、政治的な動きもあって

いろいろな宗派に分かれて行ったんでしょうねー(たぶん)。

真言宗だけでも18派ある。馴染みが薄い小さな宗派もたくさんある。

でも根っこが「仏教」というカテゴリーなので結構なかよしな印象。

 

このへんは詳しい方がたくさんいるでしょうから掘らずに…

 

個々人の意思に関わらず、日本人の70%、850万人が仏教徒だ。

日本中にある文化財や観光地として頻繁に訪れる仏閣も

人里離れた山の中にひっそりとある地味なお寺も

何処もなにがしかの宗派に属し、日々宗教活動をしてるんですよ。

 

ご自身やご家族やご親戚が所属する宗派はどのあたりでしょう?

 

で、私の家は「真言宗智山派」という宗派に所属している。

家柄もない平民だった親父が「墓を作ろう」と思い立って

近所の墓地を購入。その菩提寺(補陀落山那古寺)が

真言宗智山派だったという希薄な縁…(汗

 

そういった意味で、ウチは宗教に対してすごく淡白だった。

 

ところが房総半島には真言宗智山派の寺がことのほかたくさんあり

現在住んでいる家の近くにも勧修院というお寺がある。

その檀家のみなさんとは日ごろから仲よくしていただいている間柄。

「イナゲさん、同じ宗派だったら総本山のお参りに行きませんか?」

というお誘いに乗っかって参拝に参加したしだい。

 

真言宗智山派安房第一教区というエリアに住んでいる檀家が集まり

120人で2泊3日の団体旅行。これがなんとほぼお年寄り(私は若手!)

毎年行われており、一昨年初めて参加したのだが

普通の観光旅行と違い、のんびりしててちょっと楽しい。

 

朝5:30、バス3台に分乗して館山を出発。

ほどなくして朝食のおにぎりとお酒が回ってくる。

そう、楽しい旅行の始まりは朝からアルコール!なのだ。

前々日から禁酒してカラダを整えていたので、

遠慮なく赤ワインをいただく。

日本酒やってたらてきめんにアウト。3日間もたない。

 

アクアラインから保土ヶ谷バイパス・新東名と順調に進んで

亀山市の「名阪関ドライブイン」でランチ。

ワインはちびちびん舐める程度なのであまり酔わないが

サービスエリアのトイレ休憩だけなので超~退屈。

館山からほぼ10時間。16時前に京都智積院到着。

 

さっそく本堂へ

 

 

ここからが本番。さっそく本山のお墓をお参りして

本堂で大僧正の説法を聞き、十善戒を写経し奉納。

収蔵庫に入って桃山時代に長谷川等伯が描いた障壁画を拝観。

宿坊は智積院会館。部屋割りは女性は一部屋5人程度だが

男性60人は全員一緒に大広間で就寝!  これが壮観。

さすがに枕投げはないが、おっさんの間で微かな連帯感が生まれる。

 

夕食は精進料理。アルコールはじゃんじゃん出てくる。

調子が出てきたあたりで「外へ出ましょうか?」という伝言が。

一緒に行った仲間5人と気心が知れたご住職3名で京都の街へ出陣。

木屋町の「ここ家」という隠れ家に案内されて、大いに盛り上がる。

22時の門限にギリセーフ。ささっとお風呂に入って就寝。

ママが素敵なここ家

明朝は5時起き。本堂で回向法要、明王殿で護摩法要のお勤め。

30人ほどのご住職が唱和するお経は迫力満点。心が洗われる。

朝食後に庭園を拝観しながら抹茶をいただく。

これで総本山参拝の行事はすべて終了。8:30奈良に向かって出発。

抹茶120人分
ちょうど紅葉の時期

薬師寺、橿原神宮、安倍文殊院を拝観し、宿泊は赤目温泉対泉閣。

一昨年赤目四十八滝トレッキングのときに泊まった宿だった。

夕食でもしこたま飲んでいい気分。部屋は気心の知れた5人部屋。

私のいびきも許容(我慢?)されたようで、ひと安心。

薬師寺

期待ハズレだった橿原神宮

阿部文殊院とお札

最終日は室生寺~伊賀上野公園(伊賀城)に立ち寄って帰路。

節操なくあちこちの神社仏閣を濃厚に参拝し

身心ともにすっかり清くなったところで

ふたたびワイン片手にほぼ10時間バスに揺られ21時すぎに帰宅。

一昨年もこの時期に室生寺

個性豊かなメンバーと気配りのご住職たちのおかげで楽しく過ごしたが

バスに揺られ続ける限界を肌で感じたイナゲでした。

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