春眠暁を覚えず

自粛の春ですね。

映画業界は公開延期が相次ぎ、製作が滞っている作品も多々あります。

公開延期の映画が相次ぎ、
世の中は自粛モードでありますが、
それでも映画館が潰れたら困るので、
去る3/20に足を運んできました。
「パラサイト 半地下の家族」(鑑賞済)と迷った末、
「ミッドサマー(原題:MIDSOMMAR)」を鑑賞。
ディレクターズ・カット版は特別料金で、
わざわざ観るまでもないとの情報を得たので、通常版を。
因みに2度目。

言わずと知れたホラーの金字塔
「ヘレディタリー継承(原題:Hereditary)」で
長編デビューを華々しく飾った、
アリ・アスター監督の二作目。

結論からいって、
2度も劇場で観るほど面白いのか、
と問われたら、
後を引く面白さが確かにある、
というところでしょうか。
必ずしも万人受けしない作品であることは間違いなく、
人によっては拒否反応を示すかもしれない。
それでも尚、人を惹きつける魅力があるといえる。
観たら心の片隅に残り続けると思います。

個人的には「哭声(コクソン)」という韓国映画に通じるものがあると感じました。
あと黒沢清作品にも近いかもしれない。
もっと洗練されている、デザインされているけれど。
一体何を見せられているんだ?から、
徐々に惹きこまれていって、
最終的に虜になる、みたいな。
これめちゃくちゃ面白いのでは?
と脳が嗤う感じといいますか。
で、観終わったら色々と確かめたくなって、
また観たくなる。

それは何故か?
たぶん、美しく構築されているから。
監督がインタビューで答えていた、
「美しくない映画は許せない」という言葉。
ここでいう「美しい」は色々な要素を孕んでいて、
ロケーション、衣装、美術、構図、映像などの見た目は当然のこと、
サウンド(音楽、効果音、音響、すべてを含めた)も美しくデザインされていて、
全てが作品の世界観に於いて見事にまとまっている、美しさ。
でも、それこそが映画を鑑賞する醍醐味だと思うんですよね。
その部分を最大化しているのが、
アリ・アスター作品が独特たる所以。
前作「ヘレディタリー」と地続き且つ、
さらに奥行きのあるものになっている印象。
次回作が最も楽しみな監督の一人。

一見へんてこな作品ではありますが、
主人公の視点に立って観ると、
ハッピーエンドでもあり、
そこが異例のヒットの要因なんでしょうか。
できることなら真夏(ミッドサマー)な時期に再上映してくれると、
また盛り上がりそうですね。

最後に、監督がインタビューで発した印象的な言葉で、
締め括りたいと思います。

「肉体はいつか無条件でぼくたちを裏切る」

心にズシンとくるものがありますね。

それはまた何時か何処かで。